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空間探訪

教育施設編〜お客様が語る空間づくり [ 2006/5 ]
有意義な交流のために
工学院大学 様 八王子キャンパス 工房・化学実験棟

 
工学院大学 様
▲1階「学習支援センター」の様子。写真左手、明るく眺望の良い窓側は自習スペース。右側は個別指導席となっている。「十人十色」の意味を込めてチェアの張り地はさまざまな色の生地を組み合わせた。

工学院大学 様

◆教材としての建築設計

この春完成した工房・化学実験棟には、地下1階に「学生ホール」、1階にロボットコンテストなど学生プロジェクト活動のための「学生工房」と「学習支援センター」、そして2階・3階に化学実験・研究室があります。
ものづくりを目指す学生達にとって建物それ自体が教材になると考え、構造躯体や配管などをできる限り剥き出しにして建物の仕組みが目で見てわかるようにしました。「生きた標本・構造展示の建築」です。

 

◆じっくり対話できる環境

1階の「学習支援センター」では基礎学力の向上を促す目的で、センター専属の講師が学生の指導にあたっています。
というのも、理工系の学問は基礎が重要で、基礎をきちんと習得しておかないと先に進めなくなる。学生達にとっては乗り越えなければならない壁なのですが、達成感を味わうまでには困難も多い。だからこそ、窓からの景観や自然光をふんだんに取り入れて居心地をよくし、先生と、また学生同士じっくりと対話できる空間を目指しました。

例えば、個別相談コーナーに設置したテーブルは、一辺が1メートルの正方形です。このテーブルを取り囲んで座ったとき、一人の講師が3人の学生を相手に同時に説明をすることもできるし、進み具合の違う複数の学生それぞれと個別に対話することもできる。お互いの距離が近すぎず遠すぎずという訳です。このように家具一つ一つにも配慮しています。

 


▲学生へのメッセージ。ガラスパネルに彫りこまれている。

 

 

◆心に残る場面をつくりたい

これは私の体験でもあるのですが、学生時代に先生や友達と親しく人間的なつき合いをすることはたいへん有意義なことだと思います。
ですから、この校舎の設計にあたって出会いの空間を演出したいと考えました。それは階段の踊り場であってもいいし、テラスでもいい。必ずや人生の師や友と出会い、心に残るシーンができるはずです。
この空間で多くの出会いが生まれ、将来のものづくりを支える人材が育つことを願っています。

 

設計責任者:平井 真夫 様

株式会社 昴設計 顧問

工学院大学建築学科1970年卒業


▲入口付近の様子。校舎は傾斜地に建ちキャンパスを見下ろす。


地下1階「学生ホール」。自由な時間に学生達が集う。


▲学生ホールや階段ホール、<集い>を演出する舞台が点在。

▲「学習支援センター」でグループ学習する学生達。 


▲構造躯体、配管、配線を見せる設計。


▲地下1階エレベーターホールの様子。大学のシンボルカラーをサインボードに使用した。多くの学生を迎え入れ、また、送り出す空間。
工学院大学 様 八王子キャンパス 工房・化学実験棟
Official Site:http://www.kogakuin.ac.jp/
インタビュー/プラス スペースデザイン