◆現在主流の方法には難点もある
壁面収納庫の転倒防止措置として、現在は、L字金具を使用した壁面への固定。次いで、床アンカー留めという方法が採用され、その効果も実証されています。しかし、これらの方法には以下のような難点があることも否定できず、それがネックとなって耐震対策に踏み切れないというケースも予想されます。
◎施工時に音が発生
金具を建物に固定する際には、かなり大きな音が発生します。そのため、業務時間中の施工が困難であったり、賃貸の場合にはビル管理会社への許可申請といった手間も発生します。
◎メンテナンス
レイアウト変更などで壁面収納庫を移動する場合には、全ての金具の付け替えをおこなわなくてはなりません。また、もともと設置されていた箇所の壁や床には、ネジ止めの穴が残ります。賃貸ビルの場合には、そのビルから退去する際の現状復帰で、こうした穴を埋め戻す必要があります。
◆ネジを使わない金具『ガムロック』を使用
今回の事例では、こうしたデメリットを回避するため、在来工法を採用しませんでした。
その代わり、強力な粘着力のある合成素材を使用した金具を用い、壁面収納庫の上部を壁面に固定しました。
この方法では、ネジを一切使用しないため、施工時に音が発生せず業務時間中もフルに作業がおこなえます。
勿論、ビル管理会社への手続きも不要です。
また、工期が短く、在来工法よりも短期間で実施することができます。ちなみに、今回の場合、在来工法では約1ヶ月を要するところ2週間で完了しました。
さらに、この金具の粘着素材は家具や壁に残らず、水洗いして繰り返し使用できるため、レイアウト変更時の付け替えもスムーズです。
家具の転倒防止対策の一つの方法として、『ガムロック』の採用は多くのメリットがあります。
とはいえ、取り付けできる部位には制約もあるなど、全てのオフィスに対応できるわけではありません。
プラススペースデザインは、『ガムロック』のような優れた製品と在来工法などを上手く組み合わせながら、お客様それぞれにベストな方法をご提案していきたいと考えています。